老人ホームに入れるお金がない時の対処法7選|使える制度・安い施設・資金の作り方を徹底解説

親の老人ホーム費用でお金がないと悩んでいても、解決策は必ずあります。

なぜなら、自己負担を劇的に減らす公的減免制度や、費用を抑えて入居できる施設がしっかりと用意されているからです。

実際に、月額5万円台から入れる公的施設の活用、負担限度額認定による食費や居住費の減額、さらには最終手段としての生活保護など、状況に合わせた7つの具体的な対処法が存在します。

お金がないからと諦めず、制度を正しく使い倒すことが現状打破への近道です。

親の介護費用でお悩みの方や、施設探しに行き詰まって限界を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。

老人ホームの費用が払えないとどうなる?まず知っておくべきこと

老人ホームの費用が払えないとどうなる

「親の介護費用が足りない」

「施設に入れたいけれどお金がない」

終わりの見えない介護と費用の不安に、押しつぶされそうになっているご家族は少なくありません。

結論からお伝えすると、費用が払えなくなっても、突然施設を追い出されることはありません。

猶予期間のうちに正しい手順を踏めば、必ず解決策はみつかります。

まずは「最悪どうなるのか」を正しく知り、落ち着いて対処するための準備を整えましょう。

即日退去にはならない|猶予期間と手続きの流れ

老人ホームの月額費用を滞納しても、すぐに退去を求められることはありません。多くの施設では、1〜2ヵ月程度の猶予期間が設けられています。

この猶予期間は、入居時に交わした契約書や重要事項説明書に記載されています。

まずは書類を確認してみてください。

滞納が発生した場合の一般的な流れは次のとおりです。

  1. 施設から入居者本人または家族へ支払いの督促が届く
  2. 猶予期間(1〜2ヵ月)のうちに支払い方法を相談する
  3. 猶予期間を過ぎても支払いの見通しが立たない場合、退去勧告が出される
  4. それでも解決しない場合、強制退去に至る可能性がある

ただし、いきなり強制退去になるケースはほとんどありません。

施設側もできる限り入居者の生活を守ろうとします。

大切なのは、支払いが厳しいと感じた時点で早めに相談することです。

担当のケアマネジャーや施設の生活相談員に状況を伝えましょう。

一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが解決への第一歩になります。

費用は誰が負担する?親の資産確認と扶養義務の基本

介護施設の費用は、まず親本人の年金や預貯金から支払うのが原則です。

「子どもが全額負担しなければならない」と思い込む必要はありません。

民法877条では、直系血族および兄弟姉妹に扶養義務があると定められています。

ただし、この扶養義務には限界があります。

自分の生活を犠牲にしてまで負担する義務はありません。

(※ここでの扶養義務は「自分の生活水準を落とさずに援助できる範囲の義務(生活扶助義務)」を指します。子が借金をしてまで親の介護費用を肩代わりするような法的義務を負うものではありません。)

参考: Wikibooks「民法第877条」 参考:丹有法律事務所「子は父母を扶養すべきか

費用負担を考える際に確認すべきポイントは以下のとおりです。

  • 親本人の収入:年金の受給額(国民年金・厚生年金)を正確に把握する
  • 親本人の資産:預貯金・不動産・有価証券などの資産を確認する
  • 扶養義務の範囲:子の扶養義務は「余力の範囲内」で果たせばよい
  • 兄弟間の分担:民法877条により兄弟姉妹にも扶養義務があるため、費用分担を話し合う

特に兄弟間での話し合いは早めにおこなうことが重要です。

一人っ子の場合でも、公的制度を活用すれば負担を大きく軽減できます。

ここまでは「すでに入居中で費用が払えなくなった場合」の対処を解説しました。

しかし実際には、「これから親を施設に入れたいが、そもそもお金が足りない」と悩んでいる方のほうが多いのではないでしょうか。

次のセクションからは、お金がなくても入居できる施設の探し方や、費用を抑えるための7つの具体的な対処法を順番に解説していきます。

【対処法①②③】お金がなくても入れる老人ホーム・施設の選び方

お金がなくても入れる老人ホームやその他の施設

「手元にお金がなくても、親を入れてくれる介護施設は本当にあるのか?」

費用にお悩みの方が最も気になるこの疑問への答えは、「あります」です。

高額な民間施設ばかりが目立ちますが、探し方のコツさえ知っていれば、年金内で収まる月額5万円台からの選択肢も十分に存在します。

ここでは、費用を大きく抑える3つのアプローチを紹介します。

【対処法①】公的施設を優先的に検討する(特養・老健・ケアハウス)

費用を抑えたい場合、まず検討すべきは公的施設です。民間の有料老人ホームと比べて、月額費用が大幅に安くなります。

代表的な公的施設の特徴と費用相場を以下の表にまとめました。

施設の種類入所条件月額費用の目安特徴
特別養護老人ホーム(特養)原則 要介護3以上約5〜15万円終身利用が可能。費用が最も安い
介護老人保健施設(老健)要介護1以上約8〜14万円リハビリ目的。原則3〜6ヵ月の入所
軽費老人ホーム・ケアハウス自立〜要介護約4〜15万円所得に応じた費用設定がある

特別養護老人ホーム(特養) は、低所得者にとって最も利用しやすい施設です。介護保険が適用されるため、自己負担額を抑えられます。食費や居住費も減免制度の対象になります。

ただし、特養は待機者が多い点に注意が必要です。地域によっては数ヵ月から数年の待機期間が発生します。そのため、入居を検討し始めた段階で早めに申し込みましょう。

介護老人保健施設(老健) は、在宅復帰を目指すリハビリ施設です。長期入所には向きませんが、特養の待機中に利用するケースも多くあります。

ケアハウス(軽費老人ホーム) は、所得が低い高齢者向けの施設です。月額費用は収入に応じて段階的に設定されるため、年金額が少ない方でも入居しやすくなっています。

【対処法②】費用が安い民間施設の特徴を知る

「公的施設は待機が長くて入れない」という場合、民間施設でも費用を抑える方法があります。賃貸住宅と同じように、条件次第で月額費用は大きく変わります。

費用が安くなりやすい民間施設には、以下の5つの特徴があります。

  1. 地方や駅から遠い立地にある:都市部よりも地方の施設のほうが家賃相当額が低い
  2. 築年数が古い:建物が古い施設は月額費用が抑えられる傾向にある
  3. 多床室(相部屋)がある:個室より居住費が安い。プライバシーとの兼ね合いを検討する
  4. 空室が多い施設:入居率を上げるために費用を下げている場合がある
  5. 入居一時金0円プラン:初期費用が不要な代わりに月額がやや高めになることもある

たとえば、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、月額7〜15万円程度で利用できます。有料老人ホームよりも初期費用が安い物件が多い点も特徴です。

ただし、安さだけで選ぶのは避けてください。職員の配置体制や介護サービスの内容も必ず確認しましょう。見学を通じて、日常生活の支援が十分かどうかを見極めることが大切です。

【対処法③】ケアマネジャー・地域包括支援センターにまず相談する

施設探しを一人でおこなうのは、時間も労力もかかります。最も効率的な方法は、専門家に相談することです。

相談先として頼れるのは、主に以下の2つの窓口です。

  • ケアマネジャー:要介護認定を受けている場合、担当のケアマネジャーに相談できる
  • 地域包括支援センター:要介護認定の有無にかかわらず、誰でも無料で相談できる

相談する際は、以下の情報を事前に準備しておくとスムーズです。

準備すべき情報内容
要介護度現在の認定区分
(要支援1〜要介護5)
年金額月々の受給額
(国民年金・厚生年金)
預貯金額親本人の預貯金のおおよその金額
不動産の有無持ち家や土地があるかどうか
希望する地域入居を希望するエリア

専門家に相談すれば、予算に合った施設の紹介だけでなく、減免制度の案内も受けられます。「何から手をつければいいかわからない」という方こそ、まず相談窓口を頼ってください。

【対処法④⑤】介護費用を減らす公的減免制度を使い倒す

介護費用を減らす公的減免制度をつかう

施設選びと同じくらい重要なのが、介護費用そのものを安くする「公的な減免制度」の活用です。

日本の制度は「申請主義」のため、知らずに損をしているケースがあります。条件に当てはまる制度を漏れなく申請するだけで、月々の負担が数万円単位で軽くなることも決して珍しくないのです。

【対処法④】食費・居住費を下げる「特定入所者介護サービス費」

「特定入所者介護サービス費」は、低所得の方が介護保険施設に入所した際に、食費と居住費の自己負担額を軽減できる制度です。

対象施設は特養・老健・介護医療院などの介護保険施設です。

この制度を利用するには、「介護保険負担限度額認定証」の交付を受ける必要があります。

利用者負担段階と負担限度額の目安は以下のとおりです。

利用者負担段階対象者の目安食費(日額)居住費・多床室(日額)
第1段階生活保護受給者、老齢福祉年金受給者300円0円
第2段階年金収入等80万円以下、預貯金650万円以下(単身)390円430円
第3段階①年金収入等80万円超120万円以下、預貯金550万円以下(単身)650円430円
第3段階②年金収入等120万円超、預貯金500万円以下(単身)1,360円430円

※金額は2024年8月改定後の数値です。最新情報は市区町村の介護保険担当窓口で確認してください。

制度を適用しない場合、食費は日額約1,400円、居住費は日額約900〜2,000円程度かかります。

認定を受ければ、月額で数万円の軽減につながります。

申請の手順:

  1. 市区町村の介護保険担当窓口で申請書を入手する
  2. 必要書類(預貯金の通帳写し、年金額がわかる書類など)を準備する
  3. 申請書と必要書類を窓口に提出する
  4. 認定証が交付されたら、施設に提示する

世帯の所得や預貯金額の条件を満たせば、多くの方が利用できます。

対象になるかどうか不安な場合は、市区町村の窓口に確認してみましょう。

参考:厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1280

【対処法⑤】その他の減免制度(高額介護サービス費・高額医療合算・自治体独自助成)

特定入所者介護サービス費以外にも、介護費用の負担を軽減する制度があります。

複数の制度を組み合わせることで、さらに自己負担額を抑えられます。

高額介護サービス費

1ヵ月の介護サービスの自己負担額が上限を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。

所得区分自己負担の上限額(月額)
生活保護受給者15,000円(個人)
住民税非課税世帯(合計所得+課税年金収入80万円以下)24,600円(世帯)/15,000円(個人)
住民税非課税世帯(合計所得+課税年金収入80万円超)24,600円(世帯)
市町村民税課税〜課税所得380万円(年収約770万円)未満44,400円(世帯)
課税所得380万円(年収約770万円)〜課税所得690万円(年収約1,160万円)未満93,000円(世帯)
課税所得690万円(年収約1,160万円)以上140,100円(世帯)

該当する場合は、市区町村から申請書が届きます。

届いたら必ず手続きをしてください。

一度申請すれば、以降は自動的に払い戻しがおこなわれます。

高額医療・高額介護合算制度

年間の医療費と介護費の自己負担額を合算し、限度額を超えた分が還付される制度です。医療費の負担も大きい世帯にとって、見逃せない制度といえます。

申請先は、加入している医療保険の窓口です。毎年8月〜翌年7月の1年間が計算期間となります。

自治体独自の助成制度

自治体によっては、介護費用に対する独自の補助や助成を設けている場合があります。

たとえば、おむつ代の助成や住宅改修費の上乗せ補助などが代表的です。

制度の内容は自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村の福祉窓口で確認しましょう。

【対処法⑥】生活保護で老人ホームに入る方法

生活保護で老人ホームに入る方法

さまざまな減免制度を使ってもどうしても費用が捻出できない場合の、命綱となるのが「生活保護」です。

「生活保護を受けると施設に入れないのでは」と誤解されがちですが、実際には生活保護を受給しながら入居できる施設はしっかりと用意されています。

最後のセーフティネットとして、正しい知識を持っておきましょう。

年金を受給していても、最低生活費に届かなければ不足分だけ受給できます。

生活保護の受給条件と申請の流れ

生活保護は、以下の条件をすべて満たした場合に受給できます。

  • 収入が最低生活費を下回っている:年金や就労収入を含めた世帯全体の収入で判断される
  • 資産を活用している:預貯金や不動産などの資産を生活費に充てた上で不足している
  • 働く能力を活用している:年齢や健康状態に応じた就労努力をしている
  • 扶養義務者の援助を受けられない:親族からの支援が得られない状況にある
  • 他の制度を活用済みである:年金や各種手当など、利用できる制度をすべて利用している

申請から受給開始までの流れは次のとおりです。

  1. 事前相談:市区町村の福祉事務所で現在の状況を相談する
  2. 申請:必要書類を提出して正式に申請する
  3. 調査:ケースワーカーによる家庭訪問や資産調査がおこなわれる
  4. 決定:申請から原則14日以内(最長30日以内)に可否が通知される

「生活保護の申請は恥ずかしい」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、生活保護は国民の権利として法律で認められた制度です。

必要な方が適切に利用することは、決して恥ずかしいことではありません。

参考:厚生労働省「 ****生活保護制度に関するQ&A

生活保護でも入居できる施設とその探し方

生活保護を受給している場合でも、生活保護法の指定を受けた施設であれば入居できます。

具体的には、以下の施設が対象です。

  • 特別養護老人ホーム(特養):生活保護受給者の受け入れ実績が最も多い
  • 一部の有料老人ホーム:生活保護の方を受け入れている施設もある
  • 養護老人ホーム:経済的に困難を抱える高齢者向けの施設

施設探しは、福祉事務所の担当ケースワーカーに相談するのが確実です。

ケアマネジャーと連携しながら、受け入れ可能な施設を紹介してもらえます。

ただし、生活保護受給中は資産保有に制限があります。

預貯金の上限額や自動車の保有制限などが設けられているため、詳しくは福祉事務所の担当者に確認しましょう。

【対処法⑦】資産を活用して入居費用を捻出する方法

資産活用で入居費用を捻出する方法

「手元の現金や年金は少ないけれど、親名義の持ち家(実家)ならある」という場合は、その資産を活かさない手はありません。

資金が尽きてしまう前に、不動産を現金化したり担保にしてお金を借りたりすることで、まとまった入居費用を捻出できます。

ここでは、現実的な3つの方法を解説します。

リバースモーゲージ|自宅に住みながら融資を受ける

リバースモーゲージとは、自宅を担保に民間の金融機関から融資を受ける仕組みです。借入金は本人の死亡後に自宅の売却代金で一括返済します。

メリット:

  • 自宅に住み続けながら資金を得られる
  • 毎月の返済は利息のみで済むケースが多い
  • まとまった初期費用を準備できる

デメリット:

  • 不動産の評価額が下落すると、借入可能額が減る
  • 金利変動リスクがある
  • 相続人に自宅を残せない可能性がある

リバースモーゲージは、都市部の戸建て住宅を所有している場合に有利です。

一方で、マンションや地方の物件は対象外になることもあります。

利用を検討する際は、複数の金融機関で条件を比較してください。

契約前に家族全員で仕組みとリスクを理解しておくことが大切です。

生活福祉資金貸付制度|低所得高齢者向けの公的融資

生活福祉資金貸付制度は、社会福祉協議会が実施する低所得世帯向けの公的な融資制度です。

不動産を担保にした「不動産担保型生活資金」という種類があります。

項目内容
実施主体都道府県社会福祉協議会
対象者65歳以上の低所得高齢者世帯
担保居住用不動産(土地の評価額がおおむね1,500万円以上)
貸付限度額土地評価額の約70%
貸付月額月額30万円以内
金利年3%または長期プライムレートのいずれか低い方

参考:厚生労働省「生活福祉資金貸付制度」 参考:政府広報オンライン「生活にお困りで一時的に資金が必要なかたへ「生活福祉資金貸付制度」があります。

民間のリバースモーゲージと比べて、金利が低い点が大きな利点です。

申請は市区町村の社会福祉協議会が窓口になります。

ただし、審査に時間がかかる場合があります。

利用を考えている方は、早めに相談をはじめましょう。

空き家となる実家の売却|まとまった資金を作る

親が施設に入居すると、実家が空き家になるケースがあります。

空き家のまま維持すると固定資産税や管理費がかかり続けるため、売却して入居費用に充てるのは合理的な判断です。

売却時に確認すべきポイントは以下のとおりです。

  • 名義の確認:不動産の名義人が誰かを確認する。親本人名義であれば、本人の意思確認が必要
  • 認知症の場合:本人に判断能力がない場合は成年後見制度の利用が必要になる
  • 税金の確認:売却益に対して譲渡所得税がかかる。居住用財産の3,000万円特別控除が適用できる場合がある
  • 売却のタイミング:住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すれば、3,000万円特別控除の適用を受けられる可能性がある。施設入居後は早めに売却の準備を進めておくとよい

参考:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例

不動産売却は手続きに時間がかかります。

入居を検討しはじめた段階で、並行して売却の準備を進めておくとよいでしょう。

関連記事:【後悔しない】親の家を売却するときに知っておきたい手順と注意点

施設入居を待つ間の費用と介護をどうするか

施設入居を待つ間の費用と介護

費用が安い特養などの公的施設は、申し込んですぐに入居できるとは限りません。地域によっては数ヵ月から数年の待機期間が発生します。

入居までの「待機期間」をどう乗り切るかは、ご家族の心身と家計にかかわる切実な問題です。

在宅介護の限界を迎える前に、費用を抑えつつ負担を減らす方法を見ていきましょう。

ショートステイ・デイサービスを活用した在宅介護プラン

施設入居を待つ間は、在宅の介護サービスを組み合わせて生活を支えましょう。

介護保険が適用されるサービスを活用すれば、費用を抑えながら必要なケアを受けられます。

活用できる主なサービスは以下のとおりです。

サービス名内容利用料の目安(自己負担1割)
デイサービス(通所介護)日帰りで施設に通い、入浴や食事の支援を受ける1回あたり約600〜1,200円
ショートステイ(短期入所)数日〜2週間程度、施設に宿泊する1日あたり約700〜1,000円
訪問介護ヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助をおこなう1回あたり約250〜600円
定期巡回・随時対応型サービス24時間体制で訪問介護・看護を受けられる月額約8,000〜30,000円

これらを組み合わせた在宅介護プランの一例を紹介します。

  • 月〜金:週3回デイサービスを利用、週2回訪問介護を利用
  • 月1〜2回:ショートステイを1週間程度利用(家族の休息に)
  • 夜間:必要に応じて定期巡回サービスを導入

ショートステイは、介護する家族の負担軽減にも役立ちます。「介護疲れ」を防ぐためにも、計画的に利用してください。

プランの作成はケアマネジャーと相談しながら進めるのが基本です。

予算と介護度に合わせた最適な組み合わせを提案してもらえます。

認知症の場合の施設選び・優先順位の考え方

親が認知症を抱えている場合、在宅介護の難易度は大きく上がります。

費用の問題と同時に、安全面への配慮も欠かせません。

認知症の方が利用しやすい施設・サービスには、次のようなものがあります。

  • グループホーム(認知症対応型共同生活介護):認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設。月額約12〜18万円
  • 認知症対応型デイサービス:認知症の方に特化した通所介護。少人数制で手厚い対応が特徴
  • 小規模多機能型居宅介護:通い・泊まり・訪問を一つの事業所で柔軟に組み合わせられるサービス

認知症の進行度や家族の状況によって、優先すべき施設は変わります。

判断に迷う場合は、地域包括支援センターの認知症担当者に相談してみてください。

同じ悩みを抱えた人はどう乗り越えた?よくある質問と体験談

親を老人ホームに入れたいがお金がないときのよくある質問

「自分と同じ状況の人は、一体どうやってこの難局を乗り越えたのだろう?」

制度や施設の説明だけでは、リアルな不安はなかなか拭い切れないものです。ここでは、一人っ子の方や年金だけしか収入がない方など、特に多く寄せられる切実な疑問に具体的にお答えします。

Q1. 国民年金だけで入れる老人ホームはありますか?

国民年金の満額受給額は、月額約6万8,000円です(2024年度時点)。

この金額だけでは一般的な有料老人ホームへの入居は困難ですが、条件次第で入居できる施設はあります。

入居の可能性がある施設:

  • 特別養護老人ホーム(多床室):特定入所者介護サービス費の認定を受ければ、月額2〜4万円台で入居できるケースがある
  • ケアハウス(軽費老人ホーム):所得に応じた費用設定のため、国民年金でも入居できる場合がある
  • 養護老人ホーム:市区町村の措置により入所する施設。費用は所得に応じて決まる

ポイントは、減免制度を最大限に活用することです。

特定入所者介護サービス費の第1段階・第2段階に該当すれば、食費と居住費を大幅に抑えられます。

まずはケアマネジャーまたは地域包括支援センターに、年金額を伝えた上で相談してみてください。

参考:日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について

Q2. 一人っ子で親の介護費用が出せません。どうすればいいですか?

一人っ子の場合、費用負担を兄弟と分担できないという不安があります。

しかし、一人で全額を負担する必要はありません。

まず押さえておきたいのは、介護費用の負担は「親本人の資産と収入が優先」という原則です。

子の扶養義務はあくまで余力の範囲に限られます。

具体的な対処の手順は以下のとおりです。

  1. 親の収入と資産を正確に把握する:年金額、預貯金、不動産などを確認する
  2. 利用できる減免制度をすべて申請する:特定入所者介護サービス費、高額介護サービス費など
  3. 世帯分離を検討する:親と同一世帯の場合、世帯を分けることで住民税非課税世帯に該当し、負担が軽くなる可能性がある
  4. 公的施設を中心に探す:特養やケアハウスなど、費用が安い施設を優先する
  5. それでも足りなければ生活保護を検討する:親本人が申請することで、不足分を補える

一人で抱え込まず、まずは公的な相談窓口である「地域包括支援センター」を頼ってみてください。

福祉の専門家が、状況に合った制度や施設を一緒に探してくれます。

Q3. 施設費用が払えなくなったら本当に追い出されますか?

冒頭でも触れましたが、費用が払えなくなっても即日退去にはなりません。1〜2ヵ月の猶予期間が設けられているのが一般的です。

重要なのは、「払えない」と分かった時点ですぐに相談することです。誰にも相談できずに、滞納状態をそのまま放置してしまうことが事態を最も悪化させてしまいます。

滞納時に取るべき行動は次のとおりです。

  1. 施設の生活相談員に正直に状況を伝える
  2. 担当のケアマネジャーに連絡する
  3. 市区町村の福祉窓口で減免制度の対象になるか確認する
  4. 必要に応じて、より費用の安い施設への転居を検討する

実際に、費用が払えなくなったことをきっかけに減免制度の存在を知り、負担を軽減できたケースは数多くあります。相談することで状況が好転する可能性は十分にあります。

「まず相談」

これが最も大切な行動です。

【まとめ】お金がなくても老人ホームに入れる道は必ずある

【まとめ】お金がなくても老人ホームに入れる道は必ずある

「お金がないから老人ホームに入れない」と諦めて、ご家族だけで抱え込む必要はまったくありません。

ここまで解説したように、公的制度の活用から施設の選び方まで、私たちが取れる選択肢はいくつも用意されています。

最後に7つの対処法を振り返りましょう。

対処法内容
①公的施設を検討する特養・老健・ケアハウスなど月額5万円台から入居できる施設を探す
②安い民間施設の特徴を知る立地や築年数で費用が変わる。サ高住も選択肢になる
③専門家に相談するケアマネジャーや地域包括支援センターに頼る
④特定入所者介護サービス費を申請する食費・居住費の自己負担額を大幅に軽減できる
⑤その他の減免制度を活用する高額介護サービス費や自治体独自の助成も確認する
⑥生活保護を検討する年金だけでは足りない場合の最終手段として活用する
⑦資産を活用して資金を作るリバースモーゲージ、公的融資、実家売却で費用を捻出する

大切なのは、これ以上ご家族だけで抱え込まないことです。

「まだ何も決まっていない」

「制度が難しくて何から話せばいいかわからない」

という状態でもまったく問題ありません。

まずは最初の一歩として、お住まいの地域の「地域包括支援センター」へ、今の不安をそのまま話しにおこなってみませんか。

相談は無料で、予約なしでも対応してもらえます。

「お金のことで悩んでいる」と伝えるだけで、福祉の専門家があなたに代わって状況を整理し、解決の糸口を一緒に見つけてくれるはずです。

また、認知症の親の施設選びについてさらに詳しく知りたい方は、「認知症の親を施設に入れたいがお金がない場合の対策と施設選び」の記事もあわせてご覧ください。

施設探しも実家の売却も、まとめて相談できる窓口があります

実家のこと、すべておまかせ。  片付け・施設・不動産・遺品整理・生前整理をワンストップでサポート。

「親を老人ホームに入れたいけれど……お金がないから不安」

「空き家になる実家を売却して費用に充てたいけれど……何から手をつければいいかわからない」

そんなお悩みを抱えている方は、シニアライフの総合支援をおこなう『株式会社昇永』にぜひご相談ください。

親の介護だけでも大変な中、施設探しと資金づくりを同時に進めるのは、ご家族にとって大きな負担です。

通常であれば、

  • 老人ホーム探しは紹介センター
  • 実家の売却は不動産会社
  • 家財の片付けは整理業者

と、別々の業者に連絡して調整しなければなりません。

しかし昇永であれば、ご予算に合わせた施設のご紹介から、資金づくりのための不動産売買、生前整理やお片付けまで、ひとつの窓口で一貫して解決できるワンストップサービスを提供しています。

さらに、医療的ケアが必要な方や介護度が高い方の施設選びもご安心ください。

株式会社昇永では、老人ホーム紹介の専門アドバイザーや医療・法律の専門家と連携しながら、ご本人の健康状態とご家族の経済状況に最も適したプランをご提案いたします。

ご家族が抱える不安や焦りにどこまでも深く寄り添い、二人三脚で解決への道筋を探します。

「まだ何も決まっていない」 「予算が少なくて施設に入れるか不安」

という段階でもまったく問題ありません。

一人で抱え込まず、まずはシニアライフの専門家に不安を吐き出してみませんか。

オンライン相談やお見積もりにも柔軟に対応しております。

少しでも負担を軽くし、親御さんにとってもご家族にとっても安心できる暮らしを実現するために、ぜひお気軽に株式会社昇永までお問い合わせください。