新聞のお悔やみ欄は載せるべき?家族葬での判断基準と掲載方法・注意点を解説

葬儀の準備を進めるなかで「新聞のお悔やみ欄に載せるべきか」「どうやって手続きをすればよいのか」と悩まれる方は多くいらっしゃいます。

とくに新聞掲載には、前日夕方までといった締め切りが設けられているため、限られた時間で急いで判断しなければなりません。

お悔やみ欄は原則無料で掲載できますが、載せるべきかどうかは状況によって異なります。

この記事では、迷わず適切な判断ができるよう、お悔やみ欄の仕組みや掲載の手順、メリットと注意点を解説します。

お急ぎの場合は葬儀社に「地域でのお悔やみ欄の掲載状況」と「掲載手続きの方法」をご確認ください。

地域によって対応が大きく異なるため、地元の事情に詳しい葬儀社への確認がもっとも確実で早い方法です。

【結論】新聞のお悔やみ欄へ載せる3つの判断基準

【結論】新聞のお悔やみ欄へ載せる3つの判断基準
【結論】新聞のお悔やみ欄へ載せる3つの判断基準

新聞に載せるかどうか、載せるならいつがいいのかは、ご家族の状況によって異なります。

ここでは、よくある3つのケース別に、判断の目安を解説します。

【一般葬で故人の交友関係が広い】事前掲載が向いている

故人の交友関係が広く、多くの方に最後のお別れをしてほしいと考える場合は、葬儀前に掲載する「事前掲載」をおすすめします。

通夜・告別式の日程と場所を、前もって広くいっせいにお知らせできるためです。

会社関係の方や趣味のサークル仲間、地域の役員を一緒にしていた方など、ご遺族が連絡先を把握していないご友人は案外多いものです。

事前に新聞へ掲載しておくことで参列してもらいやすくなります。

葬儀の場で一度に参列してもらえると、後日個別での来客対応が減り、ゆっくりと休む時間が確保しやすいのもメリットです。

【家族葬】掲載なしか事後掲載が向いている

身内だけでお見送りをする「家族葬」の場合は、お悔やみ欄へは「掲載しない」もしくは葬儀後の「事後掲載」が向いています。

事前に載せてしまうと、記事を見た方が気をつかって弔問に訪れる可能性があるためです。

最近では「身内だけで静かにお見送りをしたい」という家族葬本来の目的から、新聞への事前掲載を控える方が増えています。

もし周囲の方へ知らせたい場合は、「○月○日に家族のみで葬儀を執りおこないました」という文章で、事後報告として掲載する方法がおすすめです。

この方法なら、予期せぬ弔問を控えつつ、広く訃報を伝えられます。

【故人が高齢で交友関係が限られている】掲載なしが向いている

故人が高齢で、お付き合いの範囲がごく一部の親族や知人に限られている場合は、「掲載しない」判断で問題ありません。

連絡すべき相手が少なければ、電話で直接伝えるだけで十分です。

掲載しなかったことで、「静かに家族だけで送り出せた」「慌ただしい対応に追われずに済んだ」と安堵するご遺族もいます。

掲載しないことはマナー違反ではありません。

ご家族が心穏やかに過ごせる方法を優先してください。

新聞のお悔やみ欄に掲載する方法

新聞のお悔やみ欄に掲載する方法

掲載方法は、「葬儀社に代行してもらう」か「自分で新聞社へ直接連絡する」かの2通りがあります。

とくに地方では、葬儀の打ち合わせの際に葬儀社が手続きを進めてくれるのが一般的です。

「急いで手配しなくては」と慌てる前に葬儀社に確認してみてください。

注意すべき点は、通夜当日の朝刊に載せたい場合、前日の午後4時頃までを締め切りとしている新聞社が多いことです。

時間が限られているため、早めの準備が欠かせません。

掲載までの具体的な手順は、以下の3ステップです。

  • STEP1|掲載に必要な情報を手元にそろえる
  • STEP2|葬儀社か新聞社に連絡して申し込む
  • STEP3|新聞社からの確認電話に出れば完了

掲載までの流れを順番に解説します。

STEP1|掲載に必要な情報を手元にそろえる

まず、新聞社へ伝えるための正確な情報をメモに書き出しましょう。

口頭で伝えようとすると、焦りから言い間違いをしてしまうおそれがあるためです。

誤った情報が新聞に載ってしまうと、訂正が難しく、参列者に大きな迷惑をかけてしまいます。

具体的には、以下の項目をメモにまとめておいてください。

  • 故人の氏名(フルネーム・読み仮名)
  • 故人の年齢 (享年)
  • 亡くなった日時
  • 住所 (掲載は市区町村のみでもよい)
  • 喪主の氏名と続柄(長男など)
  • 葬儀・告別式の日時と会場名
  • 弔問や香典を辞退する場合はその旨

このメモはお悔やみ欄以外にも、死亡届の提出や親族・知人への連絡、葬儀社との打ち合わせ、役所や保険会社への手続きにも使えます。

STEP2|葬儀社か新聞社に連絡して申し込む

必要な情報がそろったら、実際に申し込みをおこないます。

葬儀社に代行してもらう場合は、掲載したい日時や内容を伝えれば手続きを進めてもらえます。

一方でご自身で申し込む際は、締め切りが迫っているケースも多いため、電話で連絡するのが確実です。

電話口で「お悔やみ欄の掲載(無料掲載)をお願いしたいのですが」とはっきり伝えてください。

これを伝えないと、のちほど詳しく説明する有料の「死亡広告」と間違えられてしまう可能性もあります。

無料の枠であることを確認したうえで、STEP1で準備した情報をそのまま担当者へ伝えましょう。

STEP3|新聞社からの確認電話に出れば完了

申し込み後、新聞社から喪主へ確認の電話が入る場合があります。

虚偽の掲載を防ぐための手続きで、確認が取れないと掲載が見送られるリスクがあるので必ず出るようにしてください。

事前に新聞社の電話番号を登録しておくと、着信時にすぐに判断できます。

電話に出て、掲載内容に間違いがないことを確認できれば、掲載の手続きはすべて完了です。

そもそも新聞の「お悔やみ欄」とは?(無料と有料の違い)

そもそも新聞の「お悔やみ欄」とは?(無料と有料の違い)

新聞のお悔やみ欄は、訃報や葬儀の日程を広く知らせるものです。

掲載は義務ではなく、載せるかどうかはご遺族が自由に決めてかまいません。

ここでは、お悔やみ欄の基本知識と、有料の死亡広告との違いについて解説します。

新聞の「お悔やみ欄」は申し込めば無料で掲載できる

新聞のお悔やみ情報は、新聞社が訃報を地域の重要なニュース記事として掲載しているため、費用はかかりません。

ただし、あくまで「記事」であり、その日のニュースの多さによっては、希望した日に掲載できないこともあります。

また、「市役所に死亡届を出せば、自動的に新聞に載る」と勘違いしている方もいますが、申し込まない限り勝手に掲載されることはありません。

有料の「死亡広告(黒枠)」とは別物

無料の「お悔やみ欄」と混同されやすいのが、黒枠で囲われた有料の「死亡広告」です。

死亡広告は、ご遺族や企業がお金を払い、紙面の一部を買い取って載せる広告枠です。

費用を払うため、希望する日付とサイズで確実に掲載できるメリットがあります。

以下は「お悔やみ欄」と「死亡広告」を比較した表です。

お悔やみ欄死亡広告(黒枠)
費用無料有料(数万円〜数十万円以上)
確実性希望日に掲載されない可能性もある希望日に確実に掲載される
内容の自由度ある程度決まった形式(氏名、年齢、日時、場所など)自由に文章や文字の大きさを決められる
向いているケース一般家庭の葬儀、費用をかけずに広く知らせたい場合著名人や企業経営者などの社葬、確実に伝えたい場合

死亡広告は費用が高額で、地方紙でも数万円から数十万円、全国紙の広い枠になれば100万円を超えることもあります。

社葬やご商売をされている家などを除き、一般的なお葬式であれば無料の「お悔やみ欄」で対応できるケースがほとんどです。

お悔やみ欄への掲載習慣は地域差がある

お悔やみ欄を利用するかどうかは、地域によって差が大きいです。

株式会社ディライトが2024年におこなった調査によると「知人の葬儀をお悔やみ欄で知った」と回答した割合が、東北・北陸では34%であるのに対し、首都圏では約4%でした。

都市部では、プライバシー意識の高まりや新聞を読む家庭の減少、家族葬の増加も重なり、掲載しないのが当たり前になってきています。

一方、東北や北陸などの地方では、お悔やみ欄を見て弔問を決める方もいます。

そのため「なぜ知らせてくれなかったのか」といわれてしまうケースもまれにあるのです。

「自分の地域はどうなのか」と迷ったときは、地元の葬儀社か年配のご親族に確認してみるのがトラブルを避けやすい方法です。

出典:株式会社ディライト「地域ごとの葬儀の風習の違い」に関する調査

新聞のお悔やみ欄に掲載する3つのメリット

新聞のお悔やみ欄に掲載する3つのメリット

葬儀の準備は、次々と判断を迫られる慌ただしい時間です。

お悔やみ欄への掲載は、ご遺族の負担をやわらげてくれることがあります。

具体的なメリットは以下の3つです。

  • 故人の訃報を一度に多くの方へ伝えられる
  • 1件ずつ連絡する手間を省ける
  • 葬儀後の「事後報告」としても使える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

故人の訃報を一度に多くの方へ伝えられる

大きなメリットとして挙げられるのが、訃報を一度に大勢の方へ伝えられる点です。

ご遺族が故人の交友関係をすべて把握しているケースは、ほとんどありません。

年賀状のやり取りがない方や、連絡先を知らない友人など、直接連絡を取るのが難しい方もいるはずです。

とくに新聞を読む習慣のある60代以上の方には情報が伝わりやすく「新聞で知って駆けつけた」というケースも珍しくありません。

参考:公益財団法人新聞通信調査会 「第13回メディアに関する全国世論調査(2020)」月ぎめで新聞をとっている人の割合

1件ずつ連絡する手間を省ける

電話で訃報を伝えると、驚きや悲しみから長話になりがちです。

「どうして亡くなったの」「最近まで元気だったのに」という言葉にひとつずつ対応していると、それだけで半日過ぎてしまうことも少なくありません。

お悔やみ欄に掲載しておけば、個別連絡を最小限に抑えられます。

その分の時間と体力を、葬儀の準備や故人との最後の時間に使うことができます。

葬儀後の「事後報告」としても使える

お悔やみ欄を、葬儀が無事に終わったあとの「事後報告」として活用することも可能です。

「去る○月○日に、近親者のみで葬儀を滞りなく執りおこないました」という形式で掲載すれば、無事にお見送りが済んだことを報告できます。

後日対応を避けたい場合は、「誠に勝手ながら、ご弔問や香典は固くご辞退申し上げます」と添えておくと安心です。

新聞のお悔やみ欄への掲載を検討する前に知っておきたい注意点

新聞のお悔やみ欄への掲載を検討する前に知っておきたい注意点

お悔やみ欄への掲載は便利な反面、不特定多数に個人情報を公開することになります。

また、掲載しない場合にも別の問題が生じることがあります。

どちらの選択をするにしても、以下の3点は事前に把握しておいてください。

  • 個人情報の公開で営業・勧誘が増えるリスク
  • 葬儀日時の公開が空き巣・香典泥棒を招くリスク
  • 載せなかった場合の「後日の弔問ラッシュ」にも注意

個人情報の公開で営業・勧誘が増えるリスク

お悔やみ欄に掲載したあと、見知らぬ業者から突然訪問営業を受けたというご遺族もいます。

仏壇や墓石の販売業者がお悔やみ欄をチェックし、営業リストとして使っているケースがあるためです。

個人情報を守るためにも、住所は番地まで載せず市区町村名(例:東京都世田谷区)にとどめておきましょう。

また、故人が次男や三男であることが掲載されると「新しくお墓が必要なはず」と墓石業者のターゲットになることもあります。

気になる場合は、申し込みの段階で葬儀社や新聞社に載せ方を相談しておくと安心です。

葬儀日時の公開が空き巣・香典泥棒を招くリスク

葬儀の日時と会場を新聞に載せるのは、「この時間帯、家は留守です」と世間に公表するのと同じことです。

実際に葬儀の最中に留守宅を狙う空き巣被害がニュースにもなっています。

また、人の出入りが多い会場に紛れ込んで香典を盗む被害にも注意が必要です。

家に人がいなくても電気をつけっぱなしにしたり、信頼できる方に留守番を頼んだりするなど、対策を徹底しましょう。

斎場では、現金や貴重品管理の責任者を決め、決して目を離さないようにしてください。

参考:産経新聞 「葬式で外出狙い空き巣 新聞お悔やみ欄で探し」

載せなかった場合の「後日の弔問ラッシュ」にも注意

あとから訃報を知った方が、四十九日頃までにわたってバラバラと自宅へ弔問に訪れることがあります。

ご遺族は来客のたびにお茶を出し、香典をいただき、後日香典返しを手配するという流れを延々と繰り返す事態になりかねません。

対策として、すべての儀式が終わったあとに「事後報告」として新聞へ掲載し、「弔問や香典は辞退させていただきます」と明記しておく方法もあります。

また、訃報を伝える際に口頭で辞退の意向を伝え、人づてに広めてもらうのもひとつの手です。

訪問があった場合には、あらかじめ用意しておいた香典返しを渡し、長居になる前に話を切り上げてもかまいません。

葬儀後は、ご自身の負担を抑えることを優先してよい時期です。

新聞のお悔やみ欄を使わない場合の連絡手段

新聞のお悔やみ欄を使わない場合の連絡手段

新聞のお悔やみ欄を使わない場合でも、訃報を伝える方法はいくつもあります。

葬儀に必ず参列してほしい方には「先に電話で一報を入れ、詳細(日時や場所)は文字で送る」というように、2つの手段を組み合わせると確実です。

具体的な連絡手段には、以下のものがあります。

  • 電話・メール
  • Web訃報サービス
  • 回覧板・職場の掲示板
  • 喪中はがき
  • SNS

それぞれの方法や伝え方を簡単に説明します。

電話・メール

電話をかける相手は、「三親等までの近い親族」や「どうしても参列してほしい故人の友人」など、ごく親しい関係の方に絞りましょう。

手当たり次第に連絡すると対応だけで疲れ果て、肝心の準備が後回しになります。

亡くなった事実と参列のお願いを伝えたら、「正確な日時はのちほどメールでご連絡します」と早めに話を切り上げるのがポイントです。

Web訃報サービス

Web訃報サービスは、葬儀社が故人の名前や葬儀の日時、斎場の地図などをまとめた専用の案内ページ(Webサイト)を作成してくれる仕組みです。

ご遺族は、そのページのアドレスをコピーして、関係者にLINEやメールで送信するだけで連絡が完了します。

便利な機能ですが、すべての葬儀社が対応しているわけではないため、葬儀社に問い合わせが必要です。

回覧板・職場の掲示板

地域の方や職場の方へ伝えるときは、代表者を通じてお知らせしてもらう方法が効率的です。

ご近所であれば町内会長や自治会長、職場であれば総務担当者や所属長などに連絡し、「回覧板や掲示板でお知らせいただけますか」と依頼するのが確実です。

弔問や香典を辞退したい場合は、「ご弔問・ご香典は辞退しております旨、皆様へお伝えいただけますか」と一言そえておきましょう。

喪中はがき

年末が近い時期であれば、喪中はがきを使ってお知らせするのも正式なマナーのひとつです。

ただし、喪中はがきは本来「身内が亡くなったので、新年のご挨拶を控えます」と伝えるためのものになります。

四十九日を過ぎてから年末までに2〜3か月以上空く場合は「死亡通知状」として喪中はがきとは別に送るほうが丁寧です。

SNS

最近は、SNSを通じて訃報を知らせるケースも増えています。

ただし、SNSは誰が見ているかわからないため、想定していなかった方が訪れたり、空き巣の標的にされたりするおそれもあります。

SNSを使うのであれば、すべての儀式が終わったあとの報告として使うのがおすすめです。

投稿する際も、ご自身の公開範囲(友人限定にするなど)を確認し、個人情報が広がりすぎないよう注意しましょう。

新聞のお悔やみ欄の掲載は、まず葬儀社に相談を

新聞のお悔やみ欄の掲載は、まず葬儀社に相談を

ご家族が亡くなられた直後は、深い悲しみのなかで多くの判断をしなければなりません。

とくにお悔やみ欄への掲載は、前日の夕方など締め切りが設けられています。

掲載すべきかどうかは、以下の基準を目安に判断するとスムーズです。

  • 載せるべきケース:故人の付き合いが広く、多くの方に参列してほしい場合。地域で掲載が根付いている場合。
  • 載せない・事後報告にするケース:家族葬で参列をご遠慮いただきたい場合。防犯リスクや、個人情報の公開を避けたい場合。

「どうすべきか判断できない」「手続きの仕方がわからない」と迷ったら、すぐに担当の葬儀社へ相談してください。

プロを頼って負担を減らし、故人との大切な時間にしっかり向き合える環境を整えましょう。

葬儀後の慌ただしさを軽減するために

葬儀後の慌ただしさを軽減するために

葬儀が終わったあとも、ご遺族の忙しさはしばらく続きます。

挨拶回りや保険・年金・公共料金の手続き、相続・遺品整理と、やることが次々と重なる時期です。

悲しみと疲れが残るなかで無理をせず、ご家族や専門家の力を借りながら進めていきましょう。

とはいえ、慣れない手続きや残された遺品を前に、「どこから手をつければいいのか」「誰に相談すればいいのか」と戸惑う方も多いはずです。

株式会社昇永では、そんなご遺族の負担を少しでも減らすためのサポートをおこなっています。

遺品の仕分けや貴重品の捜索、お部屋の清掃などの遺品整理全般はもちろん、空き家になったご実家の不動産売却にも対応が可能です。

弁護士・司法書士などの専門家と連携した相続手続きを含め、葬儀後のさまざまな困りごとを窓口ひとつでご相談いただけます。

困ったことがあれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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